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灯油を使用する石油給湯器の特徴や交換時に確認したいポイント

灯油を使用する石油給湯器の特徴や交換時に確認したいポイント

給湯器にはいくつか種類があり、中でも灯油を使ってお湯を沸かすタイプを石油給湯器と呼びます。その他の種類と同じく、適切なタイミングで交換が必要です。
現在石油給湯器を使っている方の中には「長年使っている給湯器の調子がおかしいような気がする」という方もいるのではないでしょうか。不調を感じているのであれば、交換について考えてみるのがおすすめです。

そこで、石油給湯器の交換をしたいと考えている方のために、そもそも石油給湯器とはどのようなタイプなのか、主な種類や設置時に気になる費用相場、製品選びのポイントについて解説します。石油給湯器の交換で失敗したくないと考えている方はぜひ参考にしてみてください。

石油給湯器(灯油ボイラー)とは

石油給湯器は灯油ボイラーとも呼ばれるタイプの給湯器で、石油(灯油)を使用してお湯を作る給湯器のことです。※以下、本文中では石油給湯器とします。

石油給湯器の大きな特徴は、とてもパワフルである点です。そのため、一度にたくさんのお湯を使うことが多い場合や、寒冷地などで多く選択されています。

灯油を使用することもあり原油価格変動の影響を受けるデメリットがありますが、基本的にランニングコストは安めです。給湯器には石油給湯器のほかにも電気式、ガス式といった3種類がありますが、その他の種類と比べてもランニングコストは安くなります。

石油給湯器の種類

石油給湯器は、大きく分けて以下の2種類です。

水道直圧式

2種類ある石油給湯器のうち、使い勝手が良い種類とされており、必要な時に使う分のみお湯を沸かすタイプです。現在のままの水道を圧力で石油給湯器に接続します。これにより水道圧力と同等の高い水圧で給湯が可能です。

例えば、勢いのあるシャワーを使いたい、2階への給湯が必要といった場合に向いています。また、もう一つの種類であるセミ貯蓄式と比較するとお湯の使用量を節約できるのもポイントです。
温度調整も一度単位で細かくできるので、非常に使いやすいタイプだといえるでしょう。更に、35度や32度程度の低い温度のお湯を作ることもできます。

注意点として、セミ貯蓄式に比べると交換費用が高めです。また、水圧が高いこともあり、配管が古い場合には破裂してしまう恐れがあります。

セミ貯蓄式(減圧式)

セミ貯蓄式は、給湯器の中に貯湯槽と呼ばれるものがあり、ここに水を貯めて加熱することによりお湯を作るタイプです。一度水道圧力を減圧する形になるため、水道直圧式とは異なり古い配管にも負担をかけることがありません。
減圧するというとお湯の勢いがなくなるのではないかと心配する方もいますが、高圧力型の製品も存在します。高圧力型の製品を選択すれば、水道直圧式と同様に2階への給湯も可能です。また水道直圧式よりも本体価格が割安であるというメリットもあります。

ただ、貯湯槽に貯めたお湯しか使うことができないため、お湯が一度なくなると再度沸かすのに時間がかかるのがデメリットです。また、細かい温度調整はできず、電源を切らない限り保温のために灯油を消費し続けることから水道直圧式に比べて灯油使用量が多くなります。

石油給湯器の灯油代

石油給湯器はランニングコストが安く済む特徴を持ちます。一般的に3人家族と仮定した場合、年間の灯油代は4~5万円程度です。
ガス給湯器の場合は6万円~、電気給湯器の場合は8万円~となるので、これらと比較しても安く済むといえるでしょう。

ただ、夜間の電気料金が安い時間帯にお湯を作るエコキュートについては、2.5万円~であるため、石油給湯器よりもランニングコストが安く済みます。

石油給湯器の故障の症状

石油給湯器が故障したようで交換について検討しているものの、そもそも本当に故障しているのかわからないという方もいるでしょう。そこで、石油給湯器が故障した場合に発生しやすい症状について解説します。

エラー表示が出る

頻繁にリモコンにエラーコードが表示されるような場合は、交換を検討したほうが良いといえます。具体的にどのようなエラーコードが表示されるのかによっても変わりますが、点火不良や燃焼異常などを示すようなエラーが表示される場合、そのまま使い続けるのは危険です。
大きな事故につながってしまう可能性もあるので、交換について検討しましょう。

お湯がぬるい

お湯を沸かしているのにそのお湯がぬるい場合、故障の可能性があります。
その給湯器の給湯能力を超えた量のお湯を沸かしていることが原因でぬるくなることも多いです。この場合はお湯を使う量を減らすか、高い給湯能力を持った給湯器への交換について検討してみると良いでしょう。
特に冬場は水の温度が低いことから夏場に比べてお湯を沸かすパワーが必要です。給湯能力の低い給湯器だとぬるく感じてしまうことがあります。

使用中に異音がする

使い始めた頃とは明らかに音が異なるような場合は注意が必要です。給湯器の内部で発生している異常は目に見えないものが多いですが、音の変化は異常に気付く重要なサインともいえます。
給湯器を使用する際に「ボンッ」と爆発音のようなものが聞こえた場合はガス漏れや不完全燃焼の可能性も考えられるため、使用を中止しましょう。異音だけではすぐに交換を検討できない方もいますが、一度点検してもらったほうが安心です。

オイル漏れがある

石油給湯器からオイル漏れが発生している場合、そのまま使い続けるのは危険なので、使用を中止しましょう。送管のゆるみや、部品の劣化などが原因でオイル漏れが発生している場合、給湯器自体を交換しなくても部品の交換で対応できることがあります。
ただ、使用している石油給湯器が古く、交換用の部品がない場合は給湯器自体の交換について考えなければならないケースも多いです。

水漏れがある

給湯器から水漏れが発生するトラブルは珍しくありません。原因は経年劣化であるケースが多く、他にも配管の凍結などが関係しています。ただ水が漏れているだけと放置してしまうことがありますが、放置は危険です。

給湯器内部から水漏れが発生している場合、内部ではガスの不完全燃焼が起こってしまう可能性があります。不完全燃焼が起こった場合は一酸化炭素が発生することになるので、気づかずに使い続けると一酸化炭素中毒につながってしまう恐れもあります。

注意したいポイントとして、一酸化炭素は無色で、なおかつ無臭です。それでいて毒性は強力であるため、少量でも吸い込むのは危険だといえます。十分に注意しましょう。

また、アパートやマンションで給湯器から水漏れが発生している場合、階下を水浸しにしてしまう恐れもあるので、早急な修理や交換が必要です。

悪臭がする

石油給湯器から発生する悪臭の正体としては、灯油が漏れていることや、不完全燃焼が発生したりしていることが考えられます。どちらも放置はできません。灯油臭い、ガス臭い、嫌なニオイがすると感じている場合は、すぐに点検してもらいましょう。

黒い煙が出る

給湯機から黒い煙が出ている場合、不完全燃焼が発生しているサインです。不完全燃焼は一酸化炭素を発生させるので、すぐに対応しましょう。
経年劣化などによってバーナーの燃焼能力が低下したり、熱交換器が劣化したりして不完全燃焼に繋がってしまうことがあります。他にも様々な原因で不完全燃焼が発生することがあるため、早期に点検を依頼しましょう。

給湯器自体が古くなっている場合は部品を交換しても短期間で同じトラブルが発生する可能性があるため、給湯器の交換について検討してみるのもおすすめです。

石油給湯器の設置費用相場

現在使用している石油給湯器が故障してしまった場合、交換について検討しなければなりません。費用については基本工事の相場が3~5万円ほどとなっており、ここに交換する石油給湯器の製品代金が加わる形となります。
給湯器の種類によっても工事費が変わるので、事前に見積もりを取って確認しておいた方が良いでしょう。

石油給湯専用機、石油ふろ給湯機、暖房付き石油ふろ給湯機の順に高くなります。

交換する石油給湯器の選び方

交換のために石油給湯器を購入しようと考えた際、どのようなポイントに注目すれば良いのでしょうか。選び方について解説します。

「直圧式」と「貯湯式」は自由に選べるか?

前述した通り、石油給湯器には直圧式と貯湯式の2種類があります。それぞれ向いているタイプや特徴が異なるため、給湯器交換業者を比較する際には目的に合わせて最適な方を選択できるか確認しておきましょう。実際に導入する際には、自分の家にどちらが向いているのか相談しながら検討できると理想的です。

石油給湯器の給湯能力(サイズ)

お湯を使用する量に比べて給湯能力が低いと、快適に使うことができません。石油給湯器の給湯能力は、大きく分けると4万キロ、または3万キロの2種類です。このうち、4万キロの方が高い給湯能力を持ちます。

2人暮らしなど、人数が少ない場合は3万キロでも問題ないでしょう。冬以外の季節であれば、2か所で同時給湯を行ったとしても湯量が少ないと感じることはほぼありません。
ですが、冬場も2か所以上で快適に使いたいのであれば、4万キロタイプを検討すると良いでしょう。一般的には3~5人以上の家庭では4万キロを選択した方が快適に利用できます。

石油給湯器の設置タイプ

設置タイプにはいくつかの種類がありますが、一般的には現在と同じ設置タイプを検討すれば問題ありません。ただ、住宅が老朽化しており壁掛型では壁の強度が不足しそうな場合については、据置型への交換や移設について検討したほうが良いケースもあります。

一般的に寒冷地などでは屋内設置型が選択されています。屋内壁掛型と屋内据置型の2種類があり、屋内壁掛型は屋内の壁に直接本体を固定する形です。屋内据置型のうち強制排気タイプは本体給気口から空気を取り込み、煙突を通して屋外に排気ガスを排出することになります。
屋内据置型の強制給排気タイプは、内蔵のファンによって燃焼のための空気を取り込み、排気ガスについても屋外に排出するものです。

屋外設置型については地面、またはブロックの上に設置する据置型、外壁に固定する壁掛型の2種類があります。

どの方法を選択するのかによって給気・排気の方法が異なるため、最適な設置場所について交換業者に相談してみましょう。

家に合った石油給湯器を選びましょう

石油給湯器はランニングコストが抑えられ、パワフルなのでとても使い勝手の良い給湯器です。給湯器の交換について検討している方は、種類や設置費用相場、選び方など参考にしながら検討してみてください。
実際に石油給湯器を交換する際には、複数の交換業者から見積もりを取るのがおすすめです。各業者を比較するのにも役立つので、一括見積もりを取り、納得できる業者探しにつなげましょう。
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