特に気温が下がってくると寒さを感じることが増えますが、「床が冷たい」「足が冷える」と感じている方におすすめなのが床暖房です。もし給湯器交換のタイミングなら、給湯器交換と同時に床暖房導入について検討してみてはいかがでしょうか。
ただ、床暖房が気になっているけれど、具体的にどのようなシステムなのかわからないという方もいるでしょう。そこで、床暖房のメリットやデメリットについてご紹介します。また、床暖房を検討するにあたりおさえておきたいのが「給湯暖房熱源機」です。給湯暖房熱源機についても特徴や主な取り扱いメーカー、種類、相場などを解説するので、参考にしてみてください。

給湯暖房熱源機とは？

床暖房システムを導入しようと考えているのであれば、「給湯暖房熱源機」というものについて理解しておきましょう。給湯暖房熱源機とは、1台で給湯のほかにお風呂、床暖房など、複数のエネルギー共有ができる機器のことをいいます。浴室暖房や浴室暖房乾燥機などにも対応しており、冬場のヒートショック対策のほか、ミストサウナや打たせ湯を導入したいと考えた時にも活用できます。

床暖房のメリット

床暖房システムを導入することにより、以下のようなメリットを感じられます。足元が暖かい

エアコンでは冷たい空気が上に滞留してしまいますが、床暖房は足元から暖めることができます。特に靴下が手放せない冷え性の女性にうれしいシステムだといえるでしょう。

エアコンより乾燥しにくい

寒いからといってエアコンを強くすると空気が乾燥してしまいます。床暖房は大きな気流を作ることがないため肌に風があたることなく、肌の水分が蒸発しにくいのが特徴です。また、喉にも優しいです。

埃が舞いにくい

エアコンは風で暖かさを届けますが、その際にホコリやダニが舞い上がってしまうことがあります。床暖房はその心配がありません。

暖房器具設置の必要がない

ストーブやファンヒーターを置くとその分場所を取ってしまいますが、床暖房は床下のシステムであるため邪魔になりません。出し入れや収納の必要もありませんし、暖房器具類と違ってコードがないので掃除機もかけやすいです。

床暖房のデメリット

床暖房にも注意しておきたいデメリットがあります。以下を確認しておきましょう。

暖まるのに時間がかかる

部屋が温まるまでに30分～1時間ほどかかります。タイマー機能を活用しましょう。

初期コストが高い

その他の暖房器具に比べると導入のための初期コストがかかります。温水パイプの耐用年数は長めですし、長期で見ると必ずしも高額とはいえません。

工事が必要

新たに床暖房を導入する際には工事が必要です。新築時ではなく入居後に床暖房を取り入れる場合、床上に直接床暖房施工をする方法と、床を剥がしてから施工する方法があります。
直接施工の場合は1～2日程度で済みますが、床を剥がして行う工事は3～4日必要です。

給湯暖房熱源機の主な取扱メーカーと種類

床暖房にするにあたり導入が必要な給湯暖房熱源機は、どのようなメーカーが取り扱っているのでしょうか。代表的なメーカーと種類について解説します。

取り扱いメーカー

給湯暖房熱源機を取り扱っているメーカーは、おもにリンナイとノ―リツです。どちらも非エコジョーズタイプとエコジョーズタイプを取り扱っていますが、将来的なトータルコストについて考えた際にはエコジョーズを検討したほうが良いでしょう。

種類

リンナイとノーリツでは、それぞれ壁掛設置タイプとPS設置タイプの2種類を取り扱っています。

掛設置タイプとは、戸建て住宅の外壁や、マンションベランダの壁などに設置されている給湯器のことです。標準とスリムの2種類があります。

PS設置タイプとは、マンションや集合住宅の玄関通路側に設けられた「PS」と呼ばれるスペースに設置される給湯器のことです。設置スペースが決められているため、交換する際にはスペース内に設置できるものを選択しなければなりません。

給湯暖房熱源機の工事費用の相場

すでに給湯暖房熱源機を導入していて交換するための工事であれば費用の相場は、6万円前後となっています。この他に給湯暖房熱源機本体の費用が必要です。
現在の状況によってはその他オプション費用がかかる可能性もあるので、具体的にどれくらいの費用がかかるのかについてはよく確認しておきましょう。

また、新たに床暖房を導入するために給湯暖房熱源機の工事をする場合は、直貼りか、床全面張り替えかによって費用が変わります。
既存の床の上に直貼りする方法であれば、1畳につき約5～8万円程度が相場です。一方、床材はがしてから張り替えをする床下取り付けの場合は、位置あたり約8～11万円はみておかなければなりません。この他に給湯暖房熱源機本体を購入するための費用が必要になります。

なお、費用の中にどこまで含まれているのかについても確認が必要です。既存機器の撤去費用や廃棄処分など別途必要になるケースもあるため、総合的な費用について確認したうえで検討しましょう。金額については詳細な見積もりを出してもらってから相談したほうが安心です。

必要であれば暖房機能付きの給湯器を

給湯器交換の際に床暖房にしたいと考えている方のため、給湯暖房熱源機に関する基本や、床暖房のメリット、デメリットなどについて解説しました。冬場も暖かく過ごすことができるようになるので、エアコンの暖房やストーブ、ファンヒーターが苦手な方はぜひ導入について検討してみてはいかがでしょうか。
給湯暖房熱源機を購入する際には、給湯器交換会社の一括見積もりを取るのがおすすめです。複数の業者を比較し、信頼できる業者を選択しましょう。
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